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【有馬記念】有終の美を飾れなかった美しき敗者たち

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こんにちは、ぺち(@Pettit0116)です。

今週は有馬記念

2005年ハーツクライによるディープインパクト撃破の衝撃の敗戦、翌2006年アナウンサーの三宅さんの名言「最後の衝撃」のディープラストラン以降、オルフェーヴルジェンティルドンナ、昨年のキタサンブラックなど有馬記念を引退レースにして有終の美を飾った名馬はやっぱり記憶に残りますし後世にも語り継がれます。

しかしながら有馬記念を引退レースと選びながらも敗れて華々しく散った名馬ももちろんいるわけです。

 

今回はそんな有馬記念の美しき敗者を取り上げたいと思います。

 

本格化を迎えながらも悪癖により名馬の陰に隠れた超良血

ルーラーシップ(2012年2人気3着)

キングカメハメハ、母父エアグルーヴの超が付く良血馬で早くから期待されていましたが、エアグルーヴの仔は総じて遅咲きで3歳の秋以降に活躍し始めます。

ルーラーシップもダービー5着があれど、重賞初制覇は3歳暮れの鳴尾記念(当時は12月開催)といかにもエアグルーヴの仔らしい成長曲線を描いており、本格化したのはさらに2年後の5歳の春になってから。

それまでに重賞4勝と着実に力をつけてはいたものの、GⅠでは結果が残せておらず前年の有馬記念4着が最高着順。

 

転機となったのは香港のQE2世S(2000m)。

この時代はまだ大阪杯はGⅡで春の中距離GⅠは宝塚記念のみだったこともありますが、そこでうっぷんを晴らすかのような圧勝劇、国内外初のGⅠ制覇を海外で成し遂げます。

そこから一気に本格化し帰国後初戦の宝塚記念でも2着と国内GⅠ制覇も射程圏に納めます。


2012年 クイーンエリザベスⅡ世カップ(GI) ルーラーシップ

 

秋は前哨戦を使わずGⅠ3連戦。

その初戦、天皇賞・秋で悪癖が生まれてしまいます。

 

そう、スタートの出遅れです。

 

天皇賞・秋→JC→有馬記念と徐々にスタートが悪くなっていき、有馬記念ではゲートで立ち上がってしまいスタートで10馬身以上も後れを取る致命的な出遅れをしてしまいます。

それでも道中は後方集団に何とかとりつき、4角ではゴールドシップとともに大外を回して進出し0.3秒差の3着に入ります。

秋のGⅠ3連戦ですべて出遅れてすべて3着。

着差も0.3、0.4、0.3と惜しい敗戦ゆえに、出遅れていなければ悲願の国内GⅠ制覇もできたであろうにと思った方は数多くいました。

 

結果的にGⅠは香港での1勝のみで本当の強さが結果には現れずに引退。

国内GⅠ制覇は産駒に託され、今年の有馬記念に出走するキセキが菊花賞を制して早くも父の悲願を成し遂げました。

最強世代に生まれ、一つ下にはオルフェーヴル、2つ下にはジェンティルドンナゴールドシップとものすごく層の厚い時代に、出遅れてもこれだけの結果を残していたルーラーシップは「負けて強し」という言葉がぴったりな馬でした。

この馬のハイライトはQE2世Sの圧勝劇とラストランとなった有馬記念

ラストランでは華々しく散ったというよりも自滅に近いですが、良血にして出遅れ癖があるというお坊ちゃんなのに遅刻癖があるヤンキーみたいな馬で好きでした。


2012 有馬記念

 

盟友との再会で真っ白にでなりながらも燃え尽きない異端児

ゴールドシップ(2015年1人気8着)

 

皐月賞でのウチパクによるイン付きの神騎乗、菊花賞を制しその勢いで3歳にして有馬記念制覇、最終的にGⅠは6勝の名馬ですが珍行動も多くユニークな迷馬でもあります。

特に晩年は珍行動のオンパレードで、2015年の天皇層・春ではなかなかゲートに入らず目隠しをしてゲートイン、それでいてスタートはスムーズに出て終わってみれば2年連続で敗れていたレースを勝利。

逆に2連覇中の宝塚記念ではルーラーシップ有馬記念に匹敵する大出遅れで3連覇ならずと奇行が目立つようになります。

 

そして本気を出す時と出さない時が出てきます。

 

ラストランとなる2015年の有馬記念ではちょっとしたドラマがあります。

ゴールドシップにGⅠ4勝をもたらしたウチパク(内田博幸)は4歳秋のJCでの騎乗方法で調教師の須貝さんの逆鱗に触れ、それ以来ゴールドシップに乗せてもらえなかったのですが、ゴールドシップのラストランということで久々にウチパクが騎乗することになるんです。

ゴールドシップのラストランはこのウチパクとの再会と馬が本気を出すのかに注目が集まりましたが、ゲートが開けばスタートで五分に出るも行き脚が付かずに最後方からの競馬となります。

2周目の3~4角では最後方からまくりぎみに進出し見せ場を作るも、直線では失速し8着と得意の舞台でしたが結果は出せませんでした。

 

あし毛馬は加齢とともに毛が白くなっていきますが、ゴールドシップもラストランでは6歳ですので真っ白になっていて、毛色を見る限りは年齢的な衰えによる敗戦ともみえますが、敗因はおそらく本気を出していなかったからだと思います。

ゴールドシップはGⅠ6勝の功績からレース後に引退式が行われたのですが、そこでもやんちゃぶりを発揮し周囲をもてあそぶ態度をしていました。

その態度を見る限り、燃え尽きるまで走り切ったというよりも元気がまだまだ有り余っている感じでした。

毛は真っ白になりながらも(あしたの)ジョーのように燃え尽きることはなく、あくまで自分のペースを守り続けて引退した超個性派の名馬です。


2015 有馬記念

 

完全に燃え尽きた先にあった絶景

ブエナビスタ(2011年2人気7着) 

新馬戦から19戦連続1人気を背負い続け、初めて1人気を譲ったのは引退レースの1レース前のJC。

その時1人気になったのはその年の凱旋門賞を3歳で制した牝馬デインドリーム

2人気に甘んじたブエナビスタは前年のJCでは1位入線しながらも進路妨害による降着で2着という雪辱を晴らし、さらには凱旋門賞馬も撃破した意地の勝利でした。

 

しかしながら個人的にこのJCでブエナビスタの限界の予兆がみえました。

ブエナビスタは勝つときも負ける時も、1番強かったのはブエナだなと思わせるレースをする馬なのですが、この時のJCでは勝利しているものの余裕は全くなく、それこそ意地でもぎ取った勝利に見えました。

余力はもうないなと思いました。

 

そんな中で迎えたラストラン有馬記念

1人気はその年の3冠馬オルフェーヴル、2人気にブエナビスタ

3冠馬による新たなる時代の幕開けと名牝のラストラン、時代の変革期がまさに目の前に現れるも状態はイケイケの3歳馬とおつりのない5歳牝馬といった感じでした。

レースでも距離ロスのないインをベタづきにして必要最小限のエネルギーしか使わせないような走りで、それでも直線では全く伸びず燃え尽きて散りました。

この時の有馬記念は超スローの瞬発力勝負でしたのでブエナビスタの得意な展開だったのにも関わらず7着ですからね。

 

ブエナビスタもその功績からレース後に引退式が行われたのですが、その時に奇跡が起こります。

1つ目はホワイトクリスマス(この年は12/25開催)、そう引退式が始まると雪が降り始めたのです。

 

そして2つ目はなんとブエナビスタが泣いていたのです。

 

有馬記念で走り切った達成感からなのか、それとも負けた悔しさからなのかはわかりませんが、確かに涙を流していました。

その光景はまさに「絶景」で、有終の美を飾れはしませんでしたがその瞬間に最も美しい敗者となりました。

GⅠ6勝2着7回と2着も多い馬でしたが毎レース真剣に走り、強さと美しさを兼ね備えた正真正銘の名牝です。


2011 有馬記念

 

まとめ 

今年はサトノダイヤモンドがラストランに有馬記念を選択しています。

果たしてオルフェーヴルのように有終の美を飾れるのか、それともブエナビスタのように美しき敗者となるのか。

いずれにしても毎年ドラマが生まれる有馬記念ですから今年も何かしらのドラマは生まれるでしょう。

僕の夢はキセキ。

 

以上、【有馬記念】有終の美を飾れなかった美しき敗者たちでした。

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